最近の節分では、あまり見なくなりましたが、
小さな頃には、たまに、
鰯(いわし)の頭が玄関に飾ってあったり、
ぶらぶらと、鰯を木にぶら下げている家を
見かけることがありました。
それは、子供の私の目には、
不思議な光景に映っていました。
「なんで、いわしを飾ってあるんだろう?」
最近になってから知ったのですが(遅すぎ?)、
「柊鰯(ひいらぎいわし)」、「焼嗅(やいかがし)」
と呼ばれるものなんですね。
そんな、子供の頃から持っている、長年の疑問に、
今回、ついに鰯の飾り物についてリサーチしてみました!
なぜ節分に鰯を飾るの?
地域によって、差があるのですが、
共通しているのは、鬼にまつわる話でした。
由来を話す前に、
柊鰯がどんなものか、先に説明しますね。

柊鰯、他の呼び名では焼嗅(やいかがし)、
やっかがし、やいくさし、やっさし、柊刺し、鬼の目さしなど、
地域で、いろいろな名前があるようです。
飾り付けは、全国的にだいたい同じで、
焼いた鰯の頭だけを切り取って、柊(ひいらぎ)の枝に刺します。
それを、玄関や門に結びつけたり、刺したりして、飾ります。
焼くのは、匂いを強くするためなんだそうです。
「鰯の頭も信心から」という諺(ことわざ)は、
この柊鰯のことを指していて、
「鰯の頭という、
他の人から見たらヘンテコなものでも、
信じる人からしたら、ありがたいものだ」
という意味で、何かをかたくなに信じる人に対して、
からかうときに使われます。
私の住んでいた近所では、
木にイワシが丸ごと、ぶら下がっていた記憶があるけど、
あれは、家主さんのアレンジだったのでしょうか??
肝心の鬼の話に戻りますが、
鬼はイワシの匂いが嫌いなんだそうです。
嫌いな鰯の匂いで、家に寄せつけないようにするんです。
さらに、近寄ってきても、
柊の葉の棘が、鬼の目を刺すので、
家へ入れない、と言われています。
断固として、家に入れるつもりはないらしいですね(ノ`Д´)ノ
逆に、イワシの匂いが好きな鬼がいる地域もあって、
鰯の匂いで、おびき寄せてから、目を刺すという、
好戦的な地域もあるようです。
鰯の匂いが、鬼の好きな死体の匂いに近いからとか。
なんだ、このエグイ感じ(; ̄ェ ̄)
子どもには聞かせられないなぁ…
鬼って何者?という疑問が出てきたら、
「節分と鰯」の記事に書いてありますので、
そちらをご覧ください。
→節分に何故イワシ?
いつから始まったのか、定かではありませんが
平安時代には、しめ飾りに、
柊と鯔(ぼら)の頭を挿していたそうです。
これが、今の形に変わっていったんでしょうね。
Copyright © 2011 20110206 Ise 5 (Japanese charm) by BONGURI, on Flickr
柊鰯の飾る日から処分方法まで
全国的に、同じことをするとはいえ、
いつから始めるとか、いつまで飾るのかとか、
地域によって、マチマチ。
調べた結果は、以下のような感じでした。
柊鰯を飾る日
地域差がありますが、一番多いのは、節分の日。
ですが、節分からじゃなくてもいいみたいですよ。
正月行事が一段落した、
小正月(1月15日)の翌日から、節分の間
に飾るといいそうです。
柊鰯をはずす日
また、飾りをはずす日は、4パターンありました。
- 翌日の「立春の日」
- 2月いっぱい
- ひな祭りまで
- 雨水の日まで
(2月19日または20日で、
雛人形を飾るのに、いいと言われている日)
次の日には取るというところが、ほとんどのようでしたが、
結構、長く飾るところもあるんですね。
中には、「猫に取られるまで」という声も。
猫のいる地域では、あっと言う間になくなってしまいそうですよね(^_^;)
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柊鰯の処分方法
また、その処分についても、4パターン。
- 半紙に包んで、塩で清めて捨てる
- 灰になるまで焼いて、玄関先に盛る
- 玄関先に埋める
- 神社へ持っていって、お焚き上げ
(神社に猫がたくさん集まりそうですね)
鬼払いをしてくれた、イワシの頭さんと、
鬼の目をつついただろう、柊の枝を、
そのまま捨てるのは、なんだか良くなさそうですよね。
一番簡単なのは、塩で清めて、
半紙(白紙)に包んで捨てる方法ですかね。
調べてみると、なんだかやってみたくなってきました(´∀`)
(ミーハーかっ!)
柊の枝は、スーパーなどで売っているようなので、
今度の節分には、柊にイワシを刺して、
鬼が来たら、目をつつけるよう、
ちょっと葉っぱの多い枝を買おうかな。
(エグイの嫌いなハズじゃっ∑(゚Д゚))
そして、また一年、家族が元気で過ごせるように、
玄関先に飾っておこうと思いますヽ(・∀・)ノ
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